
英国のオンライン・オークション・サイトの「Propstore Online」で4月30日、大規模な音楽関係のメモラビリアのオークションが行なわれます。ガンズ&ローゼズのスラッシュのサイン入り’59年モデルのレスポール、ジョージ・マイケルが『Faith』ツアーで着用していたレザー・ジャケット、ジョン・レノンとヨーコ・オノのサイン入り『Double Fantasy』プロモーション用ポスター、ポール・マッカートニーやジミ・ヘンドリックスの手書きの歌詞等、目玉と言える数々の貴重な品々の中でも、今回のオークション最大の話題は、かつてクイーンのロード・クルーのリーダーを務め、1975年から86年のフレディ・マーキュリーが参加した最後のクイーンのショウまで、彼らのショウを裏方として支え、またバンド公認のバックステージ・フォトグラファーとしても活躍したことで知られるピーター・ヒンスが、自身の現場での仕事を通して手に入れたり、クイーンのメンバーたちから個人的に贈られた様々な品々が初めて出品されることです。
ヒンス・コレクションの中でも特筆すべきは、フレディ・マーキュリーのトレードマークだったシュアー社の565SDマイクロフォンを、通常のシルヴァーではなくゴールド・クローム仕上げにしたもの。これはクイーンが1980年にシュアー社/『サーカス』誌から、年間最優秀バンド賞を贈られた際にマーキュリーがトロフィー代わりに受け取ったもので、ボディ部分にもその銘が入っています。このマイクは実際のライヴでは使用されることはありませんでしたが、1982年にクイーンが『トップ・オブ・ザ・ポップス』に出演し、「Las Palabras de Amor(The Words of Love)」(アルバム『Hot Space』収録)を披露した際に使われました(ちなみにTOTPのパフォーマンスは常に口パクがお約束)。ヒンスは当時マーキュリーのパーソナル・ローディーを務めており、マーキュリーは「お前は僕のマイクの面倒を見てるんだから、この賞はお前が受け取るべきだよ」と言って、気前よくこのマイクを彼にプレゼントしてくれたのだそうです。
今回出品のヒンス・コレクションの中には他にも、マーキュリーがバックステージで着用していたドレッシング・ガウン、ステージで使用していたタンバリン、そしてシングル「Bohemian Rhapsody」の限定生産ブルー・ヴァイナル盤等々、史上最高のバンドと謳われた彼らの栄光の日々の記憶を留めるものばかりで、合計67ロットに及び、いずれも保存状態は非常に良好とのことです。コレクションの殆どはヒンスが2023年10月に出版した豪華な写真集『Queen Uncovered』にも記録されています。各ロットにはヒンス本人の共同署名入りの真正証明書が付属し、1,000英ポンド以上で購入された方には彼の直筆署名入りの同書が贈られるとのことです。